旦那の浮気で離婚、慰謝料はいくら取れる? 知らないと損する相場の話
長年連れ添い信じていた旦那さんに浮気をされたら、カッカと頭にきて「絶対に離婚する」と気持ちが固まってしまう人もいることでしょう。
そして、浮気をされて離婚するのだから、慰謝料をたっぷり請求してやりたくなりますが、浮気による離婚の場合、奥さん側がもらえる慰謝料の相場はどれくらいなのか、気になりますよね。
芸能人や有名人の離婚の場合だと、慰謝料500万円から1000万円、ハリウッド映画スターなどでは数億円などという法外な金額も耳にします。
一般人の場合、旦那の浮気による離婚の慰謝料は一体いくらもらえるのか、請求はどのようにしたらいいのか、いざという時のためにしっかり理解しておきましょう。
浮気慰謝料の相場は50万円から300万円
一般的に、浮気による離婚で請求できる慰謝料の相場は50万円から300万円と非常に幅広くなっています。50万円と300万円では随分と差がありますが、これは、浮気の程度や内容、夫婦間の問題、支払い能力等によっても細かく異なるためです。
それぞれの立場や状況によってもさまざまなケースが考えられますので一概に決めつけることはできませんが、慰謝料が高額になる要因としては、主に次のようなことが考えられます。
- 婚姻期間が長い
- 浮気をしていた期間が長い
- 浮気に積極的だった
- 夫婦関係に問題がなく円満だった
- 子供がいる
- 浮気のせいで離婚となった
- 奥さんの精神的苦痛・ストレス・体調の不良
- 旦那さんの社会的地位・収入が高い
- 浮気の確定的な証拠が複数ある
- 浮気をために嘘をついた
精神的苦痛の程度で相場が決まる
婚姻期間が1~2年と短く子供もいない場合は、奥さん側の受ける精神的なダメージが比較的、軽いとみられ、慰謝料は50万円から100万円程度になることが多いです。
婚姻期間が10年以上で、長期間にわたって浮気を続けられていた場合、奥さん側の精神的苦痛が大きいと認められれば、慰謝料は100万円~200万、300万円と高額になります。
さらに旦那さんと浮気相手との間に子供ができていた場合などは、浮気の程度が悪質と認められ300万円以上の高額になることもあります。
しかし、これらの相場はあくまでも、夫婦関係が良好で奥さん側に何の非もなかった場合に限ります。夫婦関係がすでに破綻していたり、旦那さんとの性的交渉を拒否していた事実等があると、慰謝料の相場は低くなってきます。
浮気相手の女性からも慰謝料がとれる
旦那さんの浮気による離婚の慰謝料は、旦那さんだけではなく浮気相手の女性にも請求することができます。
旦那さんと浮気相手の2人にダブルで請求したほうが、多額の慰謝料を手にできる確率が高くなります。しかし、浮気相手の女性が、旦那さんが既婚者だであることを知らなかった場合は慰謝料を請求することはできなくなりますので要注意。
旦那さんが浮気相手に「自分は独身だ」と嘘をついていたり、あえて既婚者だということを隠していたということもよくある話です。
また、浮気相手の女性が慰謝料を払わなくて済むように、旦那さんと口裏を合わせて「既婚者だという事実を知らなかった」と嘘をつくこともありますので、事前にしっかりと証拠を掴んでおくことも重要です。
慰謝料はどうやって請求するか
旦那さんの浮気が発覚し離婚を決め、実際に慰謝料を請求する場合、具体的にどのような手続きを踏めば良いのでしょうか?
請求の方法としては複数ありますが、まずその前に、浮気の事実の証拠となるものを集めておきましょう。
ラインやメール、写真などはもちろん、浮気と思われる旦那さんの行動を日付、場所、言動など細かくメモしておくと、後々役立つことが多いものです。どんな小さなものでも良いので、できるだけたくさんの証拠を用意しておきたいものです。
直接の話し合いにより、慰謝料を請求する
旦那さんに浮気の事実を認めさせ、離婚を決めたら、慰謝料の金額・支払いをどうするか・子供の親権問題や養育費のこと・財産分与などについて直接話し合いをします。
最初からいきなり法的手段に出るよりは、まず夫婦でじっくり話し合ってみるのが理想なスタイルです。話し合いで決まったことは必ず文書にして残しておくこと。
その文書を2人一緒に公証役場に持っていき、公正証書としてもらうことで、法的に効力のある文書にできます。
内容証明郵便で慰謝料を請求する
すでに離婚を決めて別居中だったり、精神的に相手と顔を合わせたくないなど、旦那さんとの直接の話し合いが難しい場合は、「内容証明郵便」を利用して慰謝料の請求を行います。
内容証明郵便とは郵便局が書面の内容を証明してくれるもので、法的に有効となる文書。浮気の事実や慰謝料請求の件、請求金額、支払い期日・方法などを記載して送ります。
内容証明郵便はあくまでも通知であり、支払いを強制する効力はありませんが、受け取った相手には重く感じるものになるでしょう。
慰謝料請求調停や裁判を行う
2人での話し合いで慰謝料の請求に応じてもらえない、内憂証明を送っても無視される、という場合には、調停や訴訟で請求を行うことになります。
調停は話し合いによって合意を得ますが、お互いの意見が対立して不成立になってしまうと裁判になります。
弁護士と相談して申し立てを行いますが、裁判になると長引いて厄介ですし、お金もかかってしまうのでできれば話し合いで決めていきたいものです。
慰謝料を請求する際のポイント
旦那さんの浮気で裏切られた感が絶頂、1円でも多くの慰謝料をふんだくってやりたい気持ちは当然ですが、欲張って高額すぎる慰謝料を請求してしまうと話がまとまりにくくなります。
「どうせ請求金額より安く決まってしまうだろう」と、相場の金額に100万円上乗せして請求したというケースもありますが、請求する相手の支払い能力を考慮し、相場に見合った金額で請求することがスムーズに慰謝料を得る近道です。
またトラブルを避けるためにも、最初の段階から弁護士に相談するのも賢い方法です。離婚問題や慰謝料請求に強い弁護士事務所はたくさんありますので、信頼のできる弁護士さんを探しておくと良いですね。